X(Twitter)のタイムラインで、
「漫画家志望同士で相互フォローをしてお互い励まし合っていたのに、片方の方が受賞されてデビューが決まった途端、デビューが決まった人の悪口をツィートする人がいた」
とツィートを読みまして、それが真実かどうかはわかりませんが、私がデビューしてからそういう元友人2名がいたことを思い出しました。
大学時代にいろいろな漫研に入り漫画家志望の人たちに出会い、大学卒業後も九州で違う県で仕事をしておりましたが、年に何度か会い、電話や手紙などで交流はあり仲は良かったと思います。
みなさんお仕事したり、パートしながらでも、漫画家になる夢はあきらめておらず、お互いの進捗状況などを話しておりました。
それで私が中学校の先生になって6年目で、上京して出版社に持ち込みを始め、その中で最初にデビューをしました。
初めはすごくお祝いをしてくれたその仲間の友人2名が、しばらくたつと電話で
「自分は、今はいろいろな事情があって、投稿や持ち込みできないんだ」と
聞いてもいないのに言い訳を言うようになり、お一人は同じ漫研仲間に私が言っていない悪口を言いふらし、お一人は漫画家として上京した私に九州から毎日電話で自分の愚痴か、私の漫画の感想の酷評を言いにかけてこられていました。
漫画の感想もデビューしていないその方から
「まだまだですね。
表情が硬い」
というような感想ばかりで、本当にプロでやっていけるか必死にがんばっている私は
それを聞くたびに、いつも落ち込まされていました。
当時電話代は高く、最初は感謝をしていたのですが、電話を毎日1~2時間も半年以上同じような内容をかけてこられ、
「締め切り前なので忙しいので電話は控えてくれ」
と頼まなくてはならなくなり、
「20分間だけでもいいから話してほしい。
桜庭さんと話さないと、落ち着かないの!」
とまで言われ…、絶縁状の手紙を出すことになりました。
お一人はそのままデビューできず、お一人は1度デビューはされましたがその後は…と言う感じです。
もう20年以上前の話です。
学生と違い、社会人になって仕事をしながら漫画家になるというのはなかなか難しいことです。
その人の環境や仕事内容、目指す漫画のジャンルでも、デビューができる速さが違ってきます。
私は
「デビューが遅すぎた。
何度も大きなチャンスを逃してしまった」
という自覚があり、両親が先生をやめて漫画家になることを猛反対していたので、急がねばならなかったのです。
それにデビューしてから、漫画家を続けていくほうがとても大変です。
なのでもうお付き合いもない昔の元漫画家志望の友人達に、当時言えなかった
「ごめんね、待っていられない」
と、言いたかったです。
私の悪口を言いふらしたり、毎日同じような愚痴や私の漫画の酷評の電話をかける時間で、自分の原稿を描いて、持ち込みや投稿をしてほしかったです。
同じ漫画家志望の仲間で励ましあってもいいのですが、同じ時期に同じような雑誌でデビューするのは無理なことなので、やっぱり自分が一人で最後はがんばらないと漫画家にはなれないんです。
それに他人と自分を比べるのも無意味です。
どうか漫画家志望の皆様、漫画を描くこと以外でよけいなことで悩まされて、デビューのチャンスを逃されませんように^^