桜庭あさみのつぶやき

桜庭あさみの漫画のお仕事や、日常のつぶやき日記です.

◆桜庭あさみのつぶやき◆  漫画家の桜庭あさみの日常や漫画の制作、お仕事などつぶやきます

漫画の絵柄の古さ、新しさについて

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Twitterで最近「絵柄が古いと言われる」というお悩みのツィートが飛び交っており、ツィートでは足りないので、私個人の考えをブログに書くことにしました。

 

「『絵柄が古い』という担当は、編集の担当として実力不足である」

 

と、極論までツィートされていて、驚いています。

ツィートが流れてしまったので、ブログにそれを貼ることができませんので、詳細は読んでないので、微妙なニュアンスが違うかもしれませんが…。

 

私は絵柄を変えられるのなら、絵柄は変えたほうがいい派です。

 

私は、絵柄が重要な広告漫画の仕事の経験や、12年間専門学校のマンガ科の講師をしていて、生徒のストーリーから作画まで全部チェックして、賞や担当さんがつくように指導するため、少女マンガから少年マンガの傾向も知っておりますので、絵柄を重要視されるジャンルに詳しいのです。

 

自分が描きたい(デビューしたい)雑誌やジャンルにより、絵柄を今風に変えることは必要になります。

 

それに雑誌不況の真っただ中で、雑誌休載が相次いでいる中お仕事がなくなる作家さんも大量に出ている昨今、ジャンルに限らず仕事をとるために絵柄を変える必要が出てきた漫画家さんもたくさんいて、上記の極論のツィートは現実味がないです。

 

私も雑誌不況で仕事がなくなった作家で、広告漫画やったり、別のジャンルに挑戦するために、絵柄を変更していって本当に苦労をしました。

 

①最近(ざまぁ皇太子だって生き残りたい)

②1年前(丸山遊女)

③4年以上前(広告漫画や持ち込み時代)

 


②10年以上前(レディースコミック)下に行くともっと過去になります)

     ↓

      ↓

   ↓

 

      ↓

 

      

レディースコミックの中でも、かなり絵柄は変わっていっています。
もっと古いのは、もうアップできません。


③デビュー当時(少女マンガファンタジー

 

イーグルアイ

さすがに恥ずかしくて、大きな画像が上げられないです💦

 

絵柄は漫画を描いていくと自然に変わるものもあり、そして年季が入ってくると加齢も入ってきて、細かいところが見えにくくなったり、線自体もきれいな線が描けなくなったりもあり、意識しなくても長く描いていれば変わっていくものです。



急に絵柄を変えるのは、本当に今までの自分の絵を全部ぶち壊して、作り直す覚悟は必要で、時間はかかります。

 

でもちょっと描き方を変えるだけで、新しい絵柄にもなる方も多く、

絵柄は変えなくてもいいんだ

ということは、これからデビューされたり、新しいお仕事をゲットするその方の将来にもかかわることなので、決めつけてツィートなどしないでほしいです。

 

■新しい絵柄に見せる簡単な変更ポイント■ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「目」「髪」

です。

 

次に「服のしわなどのペンタッチ」です。

 

上記の2つだけ今風に変えるだけでも、全然違います。

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SNSでいろいろなそれぞれのご意見が飛び交うので迷う方も多いと思いますが、自分がどのようなところでどういう風に漫画を描きたいかで変わりますし、その方の得意な分野がお話づくりだったりするとまた変わってきます。

 

漫画業界も電子書籍の発展で、いろいろなお仕事がある状況です。

 

デビュー前でとても悩まれている方は、悩む間に作品を描かれ、同じ作品を数社持ちこんで各編集部で批評されたことを比べて見てください。

 

各編集部で言われることが、違います。

同じことを言われるのは、自分の弱点と思って克服されてください。