桜庭あさみのつぶやき

桜庭あさみの漫画のお仕事や、日常のつぶやき日記です.

◆桜庭あさみのつぶやき◆  漫画家の桜庭あさみの日常や漫画の制作、お仕事などつぶやきます

単行本4巻表紙ができました^^

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なんとか時間ギリギリで、「丸山遊女~復讐の蕾~」の表紙の色塗りが終わりました^^

表紙の一部のちら見せです。

 

土曜日中にあげるはずが、久ぶりの色塗りでいろいろ塗り方を試して楽しんだのと、もう提出した次回のプロットのお返事は月曜日と言うことだったので、また読み直して修正をして、色塗り以外のこともちょこちょこうやっていたので、3日目の寝る時間ギリギリ前にできました。

 

今回は今までと違うやり方をしたのは、4巻が唐人屋敷編の本格的な始まりで、中国人の男性もでるので、中華の雰囲気を出したく、配色と塗り方のタッチを変えたかったからです。

 

色塗りは好きなので、塗るチャンスがくるといろいろ試しみたくなる性分で、やり始めると

 

「これは無理だ~!」

というまでがあきらめが悪く、粘ってしまいます^^;

色塗りに限らず、マンガ作業全般に言えることですが…。

 

今回も、グリザイユ画法はお試で1,2か所やるつもりが、ほとんどグリザイユ画法でやってしまいました。

 

グリザイユ画法は、最初にグレーだけで色塗りをしてあとから塗りつぶした色のレイヤーをオーバレイにしてかけていき、カラーの色塗りをする方法で大変特殊な塗り方です。

 

oekaki-zukan.com

 

comic.smiles55.jp

 

この2つのサイトの説明がわかりやすいです。

 

10%~40%のグレーでと全部塗ってしまってから、各部位の色のパーツ分けした塗りつぶしレイヤーをのせていってから、また加筆修正をするやりかたです。

 

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髪と飾りのグレーの色分けで、肌は通常塗りなので真っ白です。

白は使っていけないらしく、以前アップしたグリザイユ画法のグレー塗るの白いレイヤーは、色塗りレイヤーの上にそのままのせました。

 

今回の色塗りでは、もうアシスタントさんに指定をした色で塗りつぶしは塗っていただいていて、あとから私がグレーで色塗りをしたもので…、グレーを塗ったら、その配色ではまったく色がでなかったりで、グレーのレイヤーも%を変更しなくてはならず…

 

着物柄もシームレスでないものが多く…、下にあるグレー塗がでなかったりで…

 

もう手順がひっちゃかめっちゃかで、効率がとっても悪かったです^^;

 

最初からグリザイユ画法で塗るぞと決めて準備をしておけば、まだ早くできたかもという感じです。

 

グレー塗りも通常は1枚なのに、%別にレイヤー分けをし、それでも不安でパーツで4か所分けて、グレー塗をしたりで…

 

「私って、なんて手間かけて塗っているんだろう…」

と、自覚症状を持ちながら仕上げました^^;

 

今回はグレーで塗ったのは、アニメ塗りで、%に分けてトレス線を引いて塗りつぶすのも、あとでまたそれを1枚1枚際にぼかしをいれるのもめんどさく…、

 

ブラシで塗ってしまうのが一番早いのですが、なかなか自分にあったいいブラシを見つけたり、設定ができず、通常の塗り方だとSAI2で一回塗ってから、クリップスタジオで加筆する塗り方をしないとだめそうです。

行ったりきたりは以前もやっていたので、めんどさくいですね…。

 

前もこんなことを書いていたような気がしますが…^^;

凝りない私です…。

 

苦労をした分は、自分のイメージしていた色塗りにはかなり近づけたので楽しく色塗りを終わることができました^^

 

グリザイユ画法は厚塗りする人だけの画法ではなく、淡い水彩タッチを出すのにもとってもいいです。

中華のイメージだったので、水彩の透明感のある軽いタッチにしたく、なんとかうまく行きました。

 

ただ色の出方がまったく想像と違うので、けっこう枚数をこなして経験値を積まないと思うようにできない画法です。

 

まだあまりデジタルで色塗りをしたことがない方には、ちょっと厳しい画法です…。

興味がある方は、バストアップだけなど小さなイラストから始めるとよいと思います^^

 

今日はまた日中は外出する用事があり、帰宅したら原稿のペン入れに戻ります。

アシスタントさんのスケジュールが昨日出そろい、ご相談して融通をしていただき、ありがたいことに、なんとか年末までには原稿アップと、次回締め切りのネームまでぎりぎりいけそうです。

本当にギリギリですが、ネームのお返事をもらっていないと年始年末お仕事ができず、また

 

「次の締め切りが危ない!!><」

 

と騒ぎそうなので、がんばっておきます^^;