26話は、連載当初から描きたかった主人公の初恋の成就の回です。
役人であると自称する乙矢は、主人公が唐人屋敷や客から抜け荷の下手人を見つけて
報告をするときにだけ会うので、主人公が失敗や無茶をしようするときに怒る教育係のような存在です。
この26話で、この偉そうな教育係の乙矢の素性がわかり、今まで謎だった言動はすべて任務のためだったのと、主人公が禿の時から関りがあったことがわかります。
江戸時代の長崎は、鎖国時代に唯一開港をゆるされた都市なで、貿易で莫大な利益を生むため、江戸幕府が江戸から役人を派遣していました。
長崎はもともと武士が少なかったため、町人も江戸から派遣された役人に仕え、地役人とよばれていました。
独特な政治体制のため、役職名が江戸やその他地域とは全く違います。
江戸で使う役人の「同心」「与力」などなどの役職は、長崎ではまったくありません。
貿易で莫大な利益を生む長崎なので、よからぬ者たちもよく集まり、そして江戸幕府から派遣された役人さえも至福を肥やす役人もおり、またそれを隠密に監視する大目付配下の役人もおりました。
よく聞く「御庭番」です。
読者の方のイメージは上記のイメージがほとんどだと思いますが、「丸山遊女~復讐の蕾~」の設定は江戸時代中期で、もう甲賀や伊賀の忍者が機能を失ってしまった時代の設定のため、江戸幕府の大目付配下の下級武士が御庭番となり、各藩に派遣をされておりました。
今までの伏線はほとんど回収をしましたが
乙矢の本当の名前だけは、後で武士の姿ではっきり言わせたく、ここでは本名は明かしませんでした。
担当さんも、アシスタントさんからも
「乙矢の名前は、いつか明かすんですよね?」
と、食いつきのいい反応をいただき、作者としては喜んでおりました。
たっぷり二人の幸せないちゃいちゃぶりを見ていただきたいのと
本当にやっと姉の復讐の最後の一人が判明をいたします。
次回27話で「唐人屋敷編」は終わり、まだまだ主人公には波乱が続きますが、主人公が一番幸せを感じた回となります。
思入れもあり、そして主人公の髪が海に落ちて髪飾りが全部とれているので、「丸山遊女~復讐の蕾~」の回の中で、一番最速でできた回です^^
前回の25話は、40日間近くかかりましたが、この26話はネームから23日前後ですみました。
ツヤベタが少ない現代物の漫画でしたら、もっと早いです💦💦
それだけ手間と作画時間をかけて描いている「丸山遊女~復讐の蕾~」です。
どうかよろしくお願いいたします。