女性キャラクターは、江戸時代の連載漫画の主人公の描き方の基本とあまり差異がなく、海外の女性と意識をすればすぐ描くことができたのですが、男性は原作通りだと究極のイケメンを描かねばならず、いろいろ苦労しました^^
男性キャラクターの変遷です^^
①イタリア人のイケメンベスト5を見て描いたものです。
②担当さんからのアドバイスで、たれ目のキャラクターは受けないということで、描き直したもので、ここまではiPadで寝ながら描いています。
③本格的に液晶タブレットまでペン入れしたものです。
④決定キャラです^^
9頭身の男性なんて描いたことがなかったので、顔のバランスもいろいろ試しては自分で修正の嵐をしていました。
キャラデザインのOKを担当さんにもらうためなのですが、描くからにはやはり人気はとりたいので、読者の方にうける絵柄を探し出すことは重要です。
どんなにマンガがおもしろくても、はじめて読む読者の方は絵柄からまずはいるので。
自分の個性や趣向をいれつつ、今風の絵柄にすることはけっこう難易度は高いです^^;
そして絵柄を変えるたびに、その絵柄を確実にするまで昔の絵柄に引きずられないように作画をするので、これがまた漫画完成まで時間がかかります。
江戸時代の連載の作画でオリジナルの絵柄をかなり変えたので、1,2話は今の作画の2倍は時間がかかっていました^^;
今まで描いていた絵柄だったら絶対早いのですが、絶大な人気のある連載を長期やっていらっしゃる以外は、時間を惜しむより、絵柄を読者に受けるように変えていく努力はやらないと、何十年も漫画家だけで食べていけません。
私も来年で漫画家30周年なので、けっこういい歳のおばさんですが、絵柄を先にみた方と、直接お会いすると
「失礼なのですが、絵柄だけみたらもっと若い方が描かれていると思っていました」
と、言われることもあります。
失礼ではなく、本当にありがたい誉め言葉です^^
よく編集さんが「今はやりの絵柄に変えろ」といわれるのですが、そっくりそのままでなくて、自分の絵柄と融合させる感じです。
こんな偉そうなことを書いていますが、まだ私自身も最先端の新しい絵柄を描いているわけではないですし、また絵柄は古くなっていくと思いますので、日々精進ですね^^