あまり知られていないのですが、江戸時代の丸山遊郭は江戸の吉原、京都の島原とあわせて、江戸の三大遊郭といわれていました。
鎖国時代に唯一日本で海外と交易を許された長崎で、阿蘭陀や中国の文化も入交り、遊女の着物や飾りは大変豪華で華やかなものでした。
井原西鶴の「日本永代蔵」には「長崎に丸山と云ふ所なくば、上方の金銭無事に帰宅すべし」とさえ評され、大勢の男性がお金をたくさん落としていったようです。
長崎市丸山町の江戸時代の丸山遊郭の跡地に、江戸時代の丸山遊郭の丸山町にあった「引田屋」が「花月」と名前を変え、江戸時代からの建物を残しながら史跡料亭としてあります。
「花月」は、江戸時代に「引田屋」のそばにあった引田屋専用茶屋の名前で、「花月」で遊女は食事をして客と楽しんで「引田屋」にきたり、「花月」で作った料理を引田屋で出していました。
なので江戸時代は、「引田屋」「花月」とも実在します。
江戸時代から大火などにもあり、お庭の広さは当時よりはせまくなったらしいのですが、大変立派な日本庭園でした。
2年前取材に行き、撮影許可をいただいております^^
今連載中の「丸山遊女ー復讐の蕾ー」の主人公は、引田屋に借金の方で売られますが、その漫画の引田屋の内部や庭は、この花月を参考にしながら、当時の絵画や吉原などと組み合わせて、3D背景作成や背景を描いています。
丸山遊郭の資料は、本当に少ないのです。
上げたばかりの漫画の1コマです。
そのまま描いても江戸時代と思えるたたずまいです。
大ヒットしたなかにし礼原作の「長崎ぶらぶら節」の映画の撮影にも使われています。
料亭のためお食事をしないと中には入られませんが、館内に歴史博物館のように歴史の資料を展示している部屋もあったり、坂本竜馬が刀で傷をつけた柱が残っている「竜の間」もあります。
長崎市などに観光に行かれる方にも、1度見に行って損はない史跡料亭です。
料理も大変おいしいです^^